「投資初心者はまず、どの証券会社に口座を作ったらいいの?」
「楽天市場をよく使うから、やっぱ楽天証券がいいのかな?」
「SBI証券を使っている人も多いみたいだけど……」
今回はそんな声にお答えする記事を書きました。
・31歳の時に中学教員から民間企業へ転職
・現在は機械メーカーの総務、WEB広報を担当
・ファイナンシャルプランナー2級所持
・株、NISA、仮想通貨などを中心に3年以上の投資経験あり
数ある証券会社の中から「どの証券会社の口座を使ったらいいのか?」と悩む人は、とても多いようです。
結論から先に述べると、初心者は「SBI証券か楽天証券のどちらか」を選んでおけば、まず間違いありません!
SBI証券と楽天証券はどちらも、手数料が安い「ネット証券」に分類され、「人気・使いやすさ・手数料」の面から見てもとても優秀な証券会社といえます。
・Tポイントやnanakoポイントを貯めたい
・少額で取引できるS株(ミニ株)に興味がある
・IPO(新規公開株)に興味がある
・楽天ポイントをお得にためたい
・貯まっている楽天ポイントで投資をしたい
・日経テレコン21や投資コラムなどの情報が欲しい
さらにこの記事では、SBI証券と楽天証券の特徴をわかりやすく解説していきます。
ご自分のライフスタイルに合う証券会社を選んで、将来に向けて投資をスタートしてみましょう!
https://invest-teacher.com/nisa/
もくじ
SBI証券と楽天証券のそれぞれの特徴

ネット口座開設数No.1のSBI証券
SBI証券は口座開設数が約550万件(2020年9月時点)となっており、国内ネット証券のトップに君臨する人気の証券会社です。
SBI証券のポイント交換サービス
SBI証券では、取引などに応じて貯まっていくお得な「SBIポイント」が魅力のひとつとなっています。
貯まったSBIポイントは、Tポイントやnanakoポイントに交換できますので、ポイントを無駄にすることなく有効活用できます。
SBIポイントの獲得方法
・SBI証券口座を新規開設→100ポイント
・対象の投資信託の保有→年率0.1%~0.2%相当のポイント
・株式取引の合計手数料の1.1%相当のポイント
投資初心者の方が投資をはじめる上で、プロに運用を任せるタイプの「投資信託」がもっともハードルが低いといわれています。
投資信託を保有しておくと、その額に応じたポイントが貯まっていくんだなという認識でOK。
注意点としては毎月定額を投資する「つみたて投資」ではポイントが貯まらないので覚えておきましょう。
少額で取引できるS株(ミニ株)がある
SBI証券では、「S株」と呼ばれる少額からの投資ができます。投資初心者でも安心して投資をすることができます。
株の取引では一般的に、「単元(たんげん)」と呼ばれる単位でしか購入することができまません。
通常だと1単元=100株となっていますので、それ以下の数を購入することはできません。
そのため目当ての株が1,000円だったとしても、100株単位でしか売ってくれないため最低投資額は10万円となり、投資へのハードルが上がってしまいます。
S株ではこうした制限をなくして「1株から株を購入」することが可能ですので、より気軽に安心して投資することができます。
またSBI証券では1,000円以下で購入できる銘柄が約2,000銘柄(2020年6月時点)あります。
IPO(新規公開株)に強い
SBI証券では、ネット証券の中でも特にIPOに強く、豊富な実績を持つ証券会社として知られています。
IPOとは「新規公開株」のことを意味します。簡単にいうと「上場前の株を、投資家に売り出す」ことです。
投資家にとっては、上場する前の株を比較的安い価格で購入できます。
上場と同時に売却することで利益を得られる可能性が高い「とても人気のある株」となっています。
その分IPO株には購入希望者が殺到しますので、IPO株を買うためには「抽選」によって購入権を獲得する必要があります。
ところが、この抽選になかなか当たらないと嘆く個人投資家はとても多いのです。
そこでSBI証券では「IPOチャレンジポイント」という抽選に外れるたびにポイントが加算されるサービスを導入しました。
IPOチャレンジポイントを使用すると当選の確率が上がる仕組みですので、IPO株が好きな投資家にとても好評なサービスとなっています。
楽天経済圏の人は楽天証券を検討
続いては楽天証券を解説していきます!
楽天証券は約460万口座数(2020年9月時点)をもつ国内ネット証券第2位の人気証券会社です。
楽天ポイントがおトクに貯まる
楽天証券の最大のメリットは、なんと言っても「楽天ポイントがお得に貯まる」こと。
楽天サービスの愛用者では有名ですが、楽天では「SPUプログラム」といって楽天サービスを使えば使うほどポイント還元率が上がっていく仕組みが非常に人気です。

もちろん楽天証券もこのSPUプログラムの対象となっています。
楽天証券で楽天ポイントを使って投資信託を購入することで「SPUプログラムがプラス1倍」に!
相乗効果でどんどんおトクにポイントを貯めることができちゃいます。
貯めた楽天ポイントを投資に回せる
また他の楽天サービスで貯まったポイントを、楽天証券で投資に回せるのもメリットのひとつです。
日頃から楽天サービスを使っているかたは、SPUプログラムをうまく活用することで「気づいたらこんなにポイントが貯まっていた」というケースもありますよね。
楽天証券では楽天ポイントをそのまま投資資金として使えますので、気軽に投資ができると好評です。
今まで何気なく支払いなどに使っていたポイントを、コツコツと投資にまわすことで将来大きなリターンとなる可能性も秘めています。
まずは「ポイント投資」からはじめてみてはいかがでしょう?
日経新聞の記事が無料で読める、投資コラムも充実
楽天証券の口座を開設すると、なんと日経新聞の記事が無料で読むことができます。
ご存知の通り、日経新聞はビジネスマンや投資家にとって必読といわれる経済新聞ですが、安いプランでも月額4,000円とけっこうなお値段となっています。
それが楽天証券の口座を開設するだけで、「日経テレコン」という日経新聞の電子版サービスが無料で読むことができますので、これだけでもおトク感があります。
また投資情報サイトとして有名な「トウシル」は楽天証券が運営しています。
こちらは楽天証券の口座をもっていなくても誰でも閲覧することができます。
投資初心者にとって有益な情報がたくさんありますので、勉強のために読んでみることをおすすめします!
SBI証券と楽天証券の比較
それぞれの特徴をもったSBI証券と楽天証券ですが、両者を比較してみていきましょう。
投資をするうえで必ずチェックしておきたいのが「手数料の安さ」です。
ネット証券であるSBI証券と楽天証券は、通常の証券会社と比較すれば格段に手数料が安くなっていますが、果たして両者に差はあるのでしょうか?
iDeCoの管理手数料は一緒
投資を始める人の投資目的の1位は「老後資金のため」と回答しているように、将来不安を解消するために投資をする人が多いようです。
自分年金を作るためのお得な制度「iDeCo」を始める場合を想定して、どちらの証券会社が手数料が安いのか見ていきましょう。
https://invest-teacher.com/ideco/
口座開設費用:2,829円
iDeCo口座を開設するためのコストは、どの金融機関から申し込んでも一律2,829円となっています。
金融機関によっては別途手数料がかかる場合もありますが、「SBI証券と楽天証券はともに手数料が無料」ですので両者に差はありません。
口座管理手数料:171円
iDeCo口座開設後に必ずかかるコストが口座管理手数料で、こちらもどの金融機関から申し込んでも一律で毎月171円となっています。
これに加えて金融機関によっては手数料が上乗せされる場合がありますが、「SBI証券と楽天証券はともに手数料0円」ですので安心ですね。
iDeCoの「口座開設費用」「口座管理手数料」は両者とも無料ですので、差はありませんでした。
iDeCoやつみたてNISAの信託報酬はSBIの方がややおトク
続いては「信託報酬の違い」を見ていきましょう。
信託報酬とは、プロに運用を任せる投資信託でかかる「運用を委託する費用」のことで、投資した金額の0.06%~2.2%ほどと商品によって幅があります。
iDeCoを利用する人のほとんどが、信託報酬が安いインデックス型を選ぶ傾向にあります。
ここではそれぞれ代表的なインデックス型の商品をピックアップして比較してみましょう。
全世界株式インデックス
SBI証券 | 楽天証券 | |
ファンド名 | 全世界株式インデックスファンド(愛称:雪だるま) | 楽天全世界株式インデックスファンド |
投資対象 | 先進国・新興国株 | 先進国・新興国株 |
運用スタイル | インデックス型 | インデックス型 |
基準価格 | 13,587円 | 13,957円 |
純資産総額 | 182億円 | 807億円 |
信託報酬 | 0.1102% | 0.212% |
*2021年3月20日現在のデータを基に作成
上の表は、SBI証券の「全世界株式インデックスファンド」と楽天証券の「楽天全世界株式インデックスファンド」の概要です。
どちらも世界中の株式に分散投資できる人気商品となっています。
比較すると、投資先はほぼ同じであるのにSBI証券の全世界株式インデックスファンドのほうがおおよそ「0.1%ほど信託報酬が安い」ということがわかります。
米国株式
SBI証券 | 楽天証券 | |
ファンド名 | eMAXIS Slim 米国株式 | 楽天全米株式インデックスファンド |
投資対象 | 米国株(S&P 500社) | 米国株(約3,600社) |
運用スタイル | インデックス型 | インデックス型 |
基準価格 | 14,757円 | 15,934円 |
純資産総額 | 3217億円 | 2245億円 |
信託報酬 | 0.0968% | 0.162% |
次の表は、SBI証券の「eMAXIS Slim 米国株式」と楽天証券の「楽天全米株式インデックスファンド」の概要です。
どちらもアメリカ株式を中心とした人気商品です。
比較すると、わずかにSBI証券のeMAXIS Slim 米国株式の信託報酬が安いことがわかります。
若干ではありますが、信託報酬の安さではSBI証券に軍配が上がる結果となりました。
あまり差がない株式の売買手数料
最後の比較は「株式の売買手数料」についてです。
ネット証券業界では各社が手数料の安さを競っていますので、以前に比べてどの証券会社も安い手数料を設定しています。
最近は、前述したSBI証券のS株のように小さな単位で株を購入できるため、売買する頻度が増えて「より手数料の安さが重要」だといわれています。
しかしやはりSBI証券と楽天証券は、ネット証券の中でもトップクラスの手数料の安さ!
株式の売買手数料は、SBI証券・楽天証券ともに
取引金額
5万円まで=55円
10万円まで=99円
20万円まで=115円
50万円まで=275円
100万円まで=535円
となっており、両証券会社ともまったく同じ手数料でした。(2021年3月末現在:税込み)
SBIと楽天証券どっちがおトクかのまとめ
ネット証券の中でも1,2を争うSBI証券と楽天証券を比較してきました。
どちらの会社も、口座開設数・手数料・使いやすさ・便利さなど、どの切り口からみても他社を圧倒していますので、どちらも自信をもっておすすめできる証券会社といえます。
SBI証券は、口座開設数No.1の実績があり多くの投資家から信頼されている証券会社です。
SBI証券は総合点が高く、低コストの投資信託が多いのが魅力的です。
特につみたてNISAをメインに堅実に資産を作っていきたいという人にとってはSBI証券がおすすめといえるでしょう。
楽天証券は、楽天グループの強みを活かしたポイントシステムが優秀ですので、楽天のヘビーユーザーであれば間違いなく楽天証券をおすすめできます。
しかしながら、両社とも日々サービスをアップデートしていますので、いっぽうが始めたサービスをいっぽうが追従するように、その差はほとんどないと考えて問題ありません。
ご自分に合ったほうを選んでみましょう。
最後にもう一度おすすめポイントをまとめておきます。
SBI証券がおすすめな人
・Tポイントやnanakoポイントを貯めたい
・少額で取引できるS株(ミニ株)に興味がある
・IPO(新規公開株)に興味がある
楽天証券がおすすめな人
・楽天ポイントをお得にためたい
・貯まっている楽天ポイントで投資をしたい
・日経テレコン21や投資コラムなどの情報が欲しい
もちろんどちらも口座開設は無料でできますので、両方の口座を開設してみてケースバイケースで使い分けていくのもアリだと思います。
いずれにせよ将来に向けた資産運用は早ければ早いほど良いとされていますので、まずは無料で口座開設することから始めてみましょう!
